半導体用語集
スワール
英語表記:swirl
スワール(swirl)は、FZおよびCZの渦状または円心円状の分布を持つ欠陥群の総称である。FZ法で作製したas-grownのシリコンをジルトル(Sirtl)液などで選択エッチングすると、底の浅い皿状の数μmのシャローピット(shallow pit)の渦巻き状あるいは円心円状の分布が観察され、微小欠陥群の存在が確認できる。スワールは成長縞と同様の分布を示し大小2種類の欠陥からなり、大きい方がA欠陥、小さい方がB欠陥と呼ばれる。B欠陥は格子間シリコン型の欠陥であることはわかっているが、その正体はまだ同定されていない。成長速度の大きなFZ-Siにはスワールパターンは現われず、代わりに空孔クラスタからなるD欠陥が発生する。通常CZ-Siではエッチングのみで検出されるスワールは存在しないが、熱処理やCuやLiによるデコレーションで顕在化できる。Si-ビジコンと呼ばれる撮像管を作製すると、スワールはリーク電流の増大を起こし、輝点が生じて画像欠陥となる。
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