半導体用語集

ダイボンティング

英語表記:die bonding

 半導体チップ(ダイ)をリードフレームやパッケージに固定すること。ダイボンディング方法としては,作業者がチップを1枚ごとにバキウムピンセットなどでピックアップし,リードフレーム上にダイボンドするマニュアルダイボンド法と,ダイボンダと呼ばれる装置にてダイボンドするオートダイボンド法に分けられる。現在,少量品種においてはマニュアルダイボンド法を用いる場合もあるが,ほとんどの場合は連続安定供給性に優れたオートダイボンド法でダイボンドする。オートダイボンダの構成を,ペーストによる樹脂接合法を例として示す。ウェハリングロード→リードフレームロード→リードフレームフィード→ペースト供給→チップ良否判別→チップピックアップ→チップトランスファ→チップ位置修正→チップトランスファ→ダイボンド→リードフレームフィード→マガジンヘ収納,という一連の操作を自動で行う。
 ペースト供給にはディスペンス,スタンピング,スクリーン印刷などで供給する方法がある。
 チップピックアップはチップ下面のダイシングテープ側から突き上げピンと呼ばれる複数のピンでチップを突き上げ,チップ上面から吸着コレットを用いてチップを吸着しピックアップを行う。コレットにはその形状により,平コレット,角錐コレット,二錐コレットに大分される。平コレットは直接チップ表面と接するため合成樹脂を採用している。角錐コレット,二錐コレットは主に金属性である。
 ダイボンドではダイボンド後のペーストの這い上がり,濡れ拡がり,厚さを最適条件にするため,ボンディング荷重,ボンディング時間などを調整する。
 ダイボンドする際は,ダイボンド以降の工程で耐えうる十分な機械強度を有すること,比較的大きなチップの場合,チップとリードフレーム間の熱膨張の差を吸収するためペーストが低応カであること,封止後に様々な環境に耐えられること,十分な熱伝導電気伝導を有することが重要である。これらを満たすためにダイボンド時には,濡れ性,ペースト厚,這い上がり量,はみ出し量,ボイドの有無,ダイシェア強度などを確認し,品質の安定を図る必要がある。


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