半導体用語集

チャネリング防止

英語表記:channeling protection

シリコンなど単結晶に沿って注入されたイオンが深く侵入する現象。イオンからみてポテンシャルの溝が遠くまで見通せる状態になると、イオンは結晶母体の原子とあまり相互作用をせずに遠くまで侵入できる。LSSによるイオンの侵入深さはアモルファスを基準にして計算されているので、注入されたイオンがこのチャネルに入ってしまうと予想より、も数倍深い接合ができてしまう。たとえば、(100)結晶平面であれば、7度傾けて23度回転させ るとこのチャネリングが発生しにくいとされている。しかし、注入イオンのエネルギーが下がるにつれて、チャネルからみた受け入れ角度は拡大してゆく、たとえばBで1keVくらいになると10度前後に広がるので注意が必要である。あらかじめ結晶を破壊してアモルフアス状態にしてからBやPを注入する場合もある。プリアモルファス化にはSi、Geの他Pのイオン注入に際してはAsを用いて行う場合もある。
この際にはアモルファス・結晶界面に残留する二次欠陥や大量に作られた格子欠陥の拡散に伴う増速拡散(「TED」の項参照)には要注意である。


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