半導体用語集

バーズビーク

英語表記:bird's beak

 フィールド酸化を行うと、酸化剤である酸素、あるいは水蒸気の拡散が基板下方のみならず横方向にも進行し、マスク窒化膜両端の基板も酸化される。その結果、素子領域となる部分にフィールド酸化膜の“食い込み”が生じる。この素子領域端部の“食い込み”は、その形状が鳥のくちばしに似ていることから、バーズビークと呼ばれる。バーズビークが発生すると、でき上がりの素子寸法がマスク寸法よりも小さくなる。300nmのフィールド酸化で生じるバーズビークの大きさは、片側0.02~0.05µm程度(素子寸法は0.04~0.1µm小さくなる)であるが、デバイスの設計ルールが0.25µm以下になってくると、この程度のバーズビーク寸法も無視できなくなる。バーズビークを小さくする方法としては、酸化剤の横方向への拡散を抑制することが効果的であり、具体的にはパッド酸化膜の薄膜化、マスク窒化膜の厚膜化、マスク窒化膜エッチング後の窒化膜サイドウォール形成などがあげられる。しかしながら、これらの方法はいずれもマスク窒化膜端部のシリコン基板に、応力に起因した結晶欠陥が発生しやすく、その結果、接合リーク電流が増大し、デバイスの誤動作が生じやすくなるという問題点がある。そのため、バーズビークの発生が不可避であるLOCOS法に代わり、0.25µm以下の設計ルール用の素子分離技術としてトレンチ分離法が最近用いられ始めている。

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