半導体用語集
ビット需給
英語表記:bit supply and demand
これまで半導体メーカーの業績は、非常に変動が激しく推移してきた。中でもDRAM事業の浮き沈みは顕著であり、DRAMのコストダウントレンドに対する価格の推移がきわめて重要である。短期的なDRAMの価格決定要因として、ビット需給があげられる。DRAMの需要先ごとに集計したビット需要と、DRAMメーカーの生産を世代別にビットに置き換えて集計したものをビット供給とし、両者の大小をみたものがビット需給である。需給を考える際には、個数や金額でみるケースがあるが、DRAMではビット数量を比較する。これは、DRAMの記憶容量はビットで計られるためである。
DRAMは大容量化による世代交代があり、そのつど主力の世代があった。最近では、PC以外のアプリケーション向けに古い世代のものが残るケースがあり、多世代同居のケースが出てきている。また、大容量化と同時に、高速化の世代交代も進んでいる。このように複数の世代が存在する場合、各製品の需給を定量的に把握することは難しいため、DRAM業界全体でのビット需給をチェックする簡便法が有用である。一つの世代で需給が逼迫し、他の世代で需給が緩和するような状況を想定すると、不足気味の種類のDRAMに対する需要が、価格差がある程度縮小するまで、過剰気味の種類のDRAMにシフトしていくと考えられる。そのため、DRAM製品全体で供給過剰であれば、価格は軟化傾向となり、逆に、DRAM製品全体が供給不足であれば、価格は堅調に推移する可能性が高い。1995年はDRAMの需給が最も逼迫した時期であり、需要は供給を10%上回っていたものと推測される。1996年に入りビッ卜需給は悪化し、逆に供給が15%過剰となり、1997年、1998年と過剰な時期が続いた。1999年は各社のビット供給量の増加ペースが滅速することから改善が期待されている。
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