半導体用語集
フーリエ変換赤外分光法(FT-IR法)
英語表記:Fourier-Transform infrared spectroscopy
赤外分光法の技術的課題は光源強度が比較的弱いことである。したがって検知器のS/N比が小さい結果となる。分散型分光法では光源から出た光は分光器で分光されスリットで絞られ単色光のみが試料に入射する。もし光源から出た光のすべてを活用することができたならば,S/N比は大幅に改善するはずである。このアイディアの基,新しく開発された手法がマイケルソン型の干渉計を用いたフーリエ変換赤外分光法である。この手法は光源強度の問題が特に深刻となる遠赤外領域の分光技術として開発され,今では,赤外領域の分光でも広く使われだしている。
この装置の本質は固定鏡,移動鏡,ビームスプリッタからなるマイケルソン型干渉計であり,いわゆる分光器は有していない。光源から出た光はビームスプリッタにより分けられ固定鏡および移動鏡に導かれる。その後試料を透過あるいは反射した光は,再びビームスプリッタに集められ干渉光として出力される。この干渉波形をフーリエ変換法を用いてソフト的に分光を行うことにより吸収スペクトルあるいは反射スペクトルがえられる。
フーリエ変換赤外分光光度計は,分散型赤外分光光度計にくらべ高分解能で,波数精度,波数再現性がきわめて高く,積算回数を増やすことにより S/N比の向上が格段に図れるなど多くの利点があり,半導体の計測分野で広範囲に用いられ出している。
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