半導体用語集

メタクリル酸系レジスト

英語表記:methacrylate based resist

メタクリル樹脂は、スチレン樹脂、フェノール樹脂などと並んでそのガラス転移点が高いことなどから比較的レジスト材料に適した材科とされていた。しかしながら、フォトリソグラフィ用のレジストとしては、ノボラック樹脂あるいはフェノール樹脂が主流となっており、LSI製造用レジストとしては、電子線用レジストとして使われてきた。メタクリル樹脂はそのエステル部を容易に変えることができる,重合性がよく共重合が容易などの特徴も持っており、様々なバリエーションのものが主に電子線用レジストとして提案されてきた。代表的なものとして直描用レジストとして解像性にすぐれた主鎖分解型レジストであるPMMA (ポリメチルメタクリレート;Polymethylmethacrylate、ポジ)や架橋型レジストとしてPGMA (ポリグリシジルメタクリレート: polyglycidylmethacrylate、ネガ)、 マスク製造用としては高感度の主鎖分解型レジストであるEBR-9 (トリフルオロェチルのクロロアクリレート・
trifluoroethyl alphaーchloroa-crylate、ポジ) などをあげることができる。しかしながら現在は、フェノール樹脂をベース樹脂としたKrF用化学増幅レジストが、高感度・高解像性にすぐれた電子線用レジストとして適用されている。一方、ArFリソグラフィでは短波長化に伴い、ノボラック樹脂、フェノール樹脂などのべンゼン環を持つ樹脂は不透明なため使えず、エステル部にドライエッチング耐性基である環状炭化水素構造を持つメタクリル樹脂が提案され、工ステル部が容易に変更できることや共重合が容易などの特徴を活かし、改良が加えられ、高性能のレジストとなっている。また、同様の理由でエステル部にシリコンを含むアクリル樹脂も二層レジスト法における上層レジストとして高性能なものが、開発されている。


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