半導体用語集

メモリ混載

英語表記:embedded memory

 エレクトロニクス市場では、携帯電話、デジタルカメラ、カーナビゲーションなど、情報家電のはしりとなる製品群が高い成長率を維持している。これらの製品群では、音声、映像、文字などの情報が、同ーチップ上で処理され通信される傾向にある。つまり、低コスト、低消費電力、省スペース、高性能(高速処理)が、これらの製品群の売れ行きを決める重要な要素であり、この要素を反映して半導体のワンチップ化も進行している。その中の代表例として、CPUとメモリのワンチップ化がある。ASICなどにおいても従来からSRAMなどは混載されていたが、大容量のDRAMで混載されることはなかった。その意味でエンべデッドDRAMともいわれている。ただし、ユーザーのニーズに応じてメモリ容量を増大させるようなアプリケーションには適さず、大きなところでは、ハードディスクやデジタルスチルカメラ、情報端末機器などのバッファメモリに限られてきたのが現状であろう。ただし今後は、部分的な処理に多く用いられる可能性があり、たとえば、内部バス幅が格段に広くとれ、高速化が容易なことからグラフィック関連チップやDVDなど、家電のデジタル化を背景にした用途拡大が期待できる。ソニーの新ゲーム機のグラフィックシンセサイザチップは、大容量のDRAMを混載している。また、半導体の量産技術に関しては、DRAMの量産技術が常に先行してきたといえる。常に先端微細加工技術により、ビットあたりコストを最小化してきたのがDRAMの量産技術である。このDRAMの量産技術を活かしたシステムLSIの実現は、コモディティ化で収益率が低下している半導体産業を変える可能性もある。

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