半導体用語集

不純物添加(ドーピング)

英語表記:impurity doping

デバイス形成の基板となるウェハに所望の電気抵抗率を持たせるためには、単結晶製造段階で不純物を添加する。シリコン単結晶に不純物を添加する方法には、CZ法においては、原料の多結晶シリコンを石英るつぼ内に充填する時点で、同時に充填する方法と、融点が低く蒸発しやすい不純物(たとえば、アンチモンやヒ素)は、多結晶の溶融が完了してから、溶融中に投入する方法がある。また、FZ法においては、あらかじめ添加してある多結晶シリコンを原料として使用する方法と、多結晶化する際に、Arガスとドーピングガスを混合させる方法がある。ガスドープ法では、n型のリンドープの場合にはPH3を、p型のホウ素ドーブの場合にはB2H6を使用する。また、CZ、FZ法を問わず、ノンドーブの単結晶を引き上げた後に、原子炉にて中性子照射を行って、シリコンの一部をリンに変換させる中性子照射法がある。中性子照射法とは、シリコン中に約3%程度存在する30Siに中性子をぶつけて、31Pに変換させる方法である。この方法は、結晶内容および成長軸方向に関係なく均一に31Pが分布するため、抵抗率均一性に優れている。特に抵抗率規格幅の狭い結晶を製造する際に、有利な方法である。ただし、中性子照射によって受けた損傷を回復させるための熱処理が必要で、熱中性子に対して高速中性子の割合が多い場合は、その回復が難しい。


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