半導体用語集

低溶存酸素純水

英語表記:low dissolved oxygen concentration water

純水中には大気中、室温において約8ppmの酸素が溶存しているが、この溶存酸素濃度が低い場合はど、純水中でシリコン表面に成長する自然酸化膜の成長速度が遅いことが示されている。したがって、シリコン表面に存在する自然酸化膜が間題となる、たとえば、コンタクトホールへの導電材料の埋め込み前の洗浄工程などにおいては、溶液(特にシリコン酸化膜を剥離し、シリコン表面を露出させるフッ酸系溶液)処理後のリンスに用いる純水中の溶存酸素濃度を低減する試みがなされている。溶存酸素濃度が数ppbと低い純水中では、シリコン表面に自然酸化膜が成長しないばかりか、80℃程度の温度ではシリコン酸化膜をエッチングし、シリコン表面全体をほぼ水素で終端することが明らかにされ、た とえば、SC1やSC2溶液処理によりシリコン表面に形成される化学酸化膜中に金属不純物などが含まれている場合に、この沸騰純水処理により金属不純物が化学酸化膜とともに除去できることがわかった。また、純水中の溶存酸素のみならず、その他の溶液中の溶存酸素もシリコン表面へ影響を及ぼしていることが明らかにされてきている。たとえば,フッ酸溶液中でシリコンはわずかにエッチングされるが、このフッ酸溶液中の溶存酸素量を低減するとエッチングが著しく抑制され、このような溶液を用いることで、シリコン酸化膜とシリコンのエッチング選択比をさらに向上することができる。


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