半導体用語集
低誘電率層間絶縁膜形成方法と特性
英語表記:low-ε film deposition and film characteristics
低誘電率層間絶縁膜は、シリコン酸化膜系材料と有機高分子膜材料に大別できるが、どちらの形成にもシリコン酸化膜の形成と同様に、CVD法または塗布法が用いられる。場合によっては、類似した材料に対して、CVD法と塗布法の二つの形成方法が存在することになる。
CVD法によるシリコン酸化膜系低誘電率膜の形成では、不純物添加により低誘電率化が図られている。代表的な低誘電率膜としては、シリコン酸化膜中にフッ素を添加したSiOF膜があげられる。SiOF膜は、プラズマCVDまたは高密度プラズマCVDでの酸化膜形成時にC₂F₆やSiH₂F₂などのフッ素を含むガスを添加することで容易に形成できる。また、シリコン酸化膜中にSi-CH₃などのSiと有機基との結合を導入することで低誘電率化が図られている。この場合は、プラズマCVDでのシリコン酸化膜形成時にSi(CH₃)₂H₂などのガスを添加する。有機高分子膜系材料のCVDとしては、プラズマCVDまたは高密度プラズマCVDによるアモルファスフロロカーボン膜や、熱CVDによる、パリレン(parylene)やPTFE(poly(tetrafluoroethylene))が例としてあげられる。
塗布法によるシリコン酸化膜系低誘電率膜としては、有機SOG、HSQ、およびポーラスシリカがあげられる。有機SOGは膜中にSi-CH₃結合を、 HSQはSi-H結合を含ませることで、比誘電率3.0程度を実現している。また、気体の低比誘電率を利用するポーラスシリカでは2.0以下の比誘電率がえられている。有機高分子膜では、2.0から3.0程度の比誘電率がえられる。また、非常に多くの材料が検討されている。塗布法を用いることで、容易に新規材料の導入および組成変更が可能なことも理由の一つである。
比誘電率が3.0以上の領域においては、CVD法によるSiOFおよび塗布法による有機SOGがそれぞれ代表的な低誘電率膜となる。SiOFに関しては吸湿性の制御、有機SOGに関してはポイゾンドビア回避プロセスが必要となるが、ともに実用化段階であると考えられる。比誘電率が3.0から2.0の領域においては、材料および成膜方法ともに検討段階である。この領域の低誘電率膜としては、塗布法による各種有機高分子膜、CVD法によるアモルファスフロロカーボン膜などがあげられるが、現在のメタライゼーションプロセスヘの適合性(耐熱性、機械的強度、密着性、加工性、熱伝導性など)が課題となっている。比誘電率が2.0以下の領域では、低誘電率膜としてはポーラスシリカが、また気体の低誘電率性を利用したエアギャップが低誘電率化構造としてあげられる。ともに機械的強度や配線信頼性確保などの課題を多く持ち、今後の研究、開発が期待されている。
関連製品
「低誘電率層間絶縁膜形成方法と特性」に関連する製品が存在しません。キーワード検索
フリーワードやカテゴリーを指定して検索できます
関連用語
関連特集
「低誘電率層間絶縁膜形成方法と特性」に関連する用語が存在しません。
「低誘電率層間絶縁膜形成方法と特性」に関連する特集が存在しません。
会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。




