半導体用語集

信頼性管理

英語表記:reliability management

 信頼性管理とはユーザーの要求を満足する信頼性を保証するためのマネージメント活動全体を指す。したがって,半導体メーカー単独で実施できるものではなく,ユーザーとなる装置メーカーとの間の密接な協力が必要不可欠である。
 開発のステップを追って,装置メーカー側ですべきこと,半導体メーカー側ですべきこと,両者が共同ですべきことの例をみてみる。この間,「信頼性設計と予測」で述べた各種作業や手続きも行う。

・システム設計段階:装置メーカー側でLSI化すべきブロックおよび要求機能を決定する。
・回路設計段階:装置メーカーと半導体メーカーが共同で,要求機能を満足した仕様を決定する。
・見積提示段階:半導体メーカー側で技術内容を固め,生産数量などを見込み見積りを行う。
・開発契約段階:双方で仕様,価格,開発費,生産数量などを打ち合わせ,開発契約書を交換する。
・設計段階:半導体メーカー側で設計試作仕様を作成する。
・デザインサンプル(DS),エンジニアリングサンプル(ES)⋆の試作段階:作成した仕様に従って,半導体メーカー側でDS,ESを試作する。
・ESの評価段階:双方でESの特性が仕様を満足しているかを確認し,満足していれば信頼性評価を開始する。
・コマーシャルサンプル(CS)⋆の試作段階:ESの信頼性評価完了後,評価結果に基づき,半導体メーカー側でCSを試作する。
・CSの評価段階:双方でCSの特性,信頼性,品質が仕様を満足しているか確認する。
・最終打ち合わせ段階:双方でES,CSの評価結果を検討し,最終仕様を決定する。
・量産段階:最終仕様に従い,半導体メーカー側で量産を開始する。

⋆ ここで述べている例では,DS,ES,CSと進むにつれその完成度が増し,ESでは機能を満足していること,CSでは品質・信頼性も含めて満足していることが要求される。


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