半導体用語集
分解せん断応力
英語表記：resolved shear stress
物質に応力を加えてずれ変形を起した時に、すべり面上のすべり方向に分解した応力をいう。ずれ変形（せん断変形）は、体積変化を伴わない変形のことである。Si、Geなどのダイヤモンド構造の結晶では、すべり面｛111｝、すべり方向〈110〉に対応して分解した応力成分と歪成分によって転位の発生・運動を議論する。3点曲げ試験での荷重と分解せん断応力は次式の関係にある。
ここで、τrssは最大分解せん断応力、P は降伏または破壊に要した最大荷重値、Lは指示点間距離、ｂは試料幅、ｔは試料厚さである。球圧子試験（ball indentation test）での球圧子の荷重と分解せん断応力は次式の関係にある。
ここで、τrssは分解せん断応力、Po は最大圧力、P は自重による荷重値、Roは球圧子の半径、E1は基板のヤング率、E2は球圧子のヤング率、ν1は基板のポアソン比、ν2は球圧子のポアソン比である。
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