半導体用語集

Schmid因子

英語表記:Schmid factor

シリコン結晶のすべり系が<110> {111)であるため、シリコンウェハに軸対称な熱応力が印加された場合でも、主すべり系上の分解せん断応力が異なる。ウェハにかかる応力は径方向応力と周方向応力に分解され、周方向 応力に対する分解せん断応力の比が Schmid 因子(Schmid factor)である。それぞれのすべり系のSchmid因子はウェハ面内の結晶方位に依存して半波正弦関数として振動する。スリップはSchmid因子が大きな面方位で多発する。
→110] 図1 応力が中程度の場合
[110] 図2 応力が大きい場合
たとえば{100}面ウェハの熱処理 により中程度の応力が生じた場合に、オリエンテーションフラットの方向 <110> から22.5°、 67.5°...と45°周 期の位置を中心にスリップが発生する理由は、このSchmid因子による。応 力が非常に大きい熱処理条件下では、0°、45°、90°、・・・と4回対象の位置にスリップが多発する。複数のすべり系のSchmid因子を考慮することにより、この現象は説明できる。


関連製品

「Schmid因子」に関連する製品が存在しません。

関連用語

関連特集

「Schmid因子」に関連する特集が存在しません。




会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。