半導体用語集

反射型電子顕微鏡法

英語表記:reflection electron microscopy

 反射型電子顕微鏡は装置としては透過型電子顕微鏡と同じである。単に観測モードの異差と考えればよい。この場合,電子線を試料表面スレスレに低角入射させ電子線回折像をえる。次いで回折像の中心に現われるスペキュラスポットまたは他の回折スポットから反射電子像をえる。
 反射法では表面構造のコントラストは透過法に比して高い。したがって,試料の表面凹凸・原子層ステップ・表面構造・欠陥などを高い感度で調べることができる。動的観測にも向いており装置内を超高真空とし,その中でシリコンを加熱しつつ原子層ステップが再配列して行く様子などが観察されている。反射法では厚い試料(バルク試料)を用いて表面観察することができるので,試料トランスファ機構があれば,他の観察手法との間で試料をやりとりし相補的に構造解析・分析を詳細に行うことも可能である。
 反面,電子線を試料スレスレに低角入射しているので,えられる像の縦横スケールが異なり,いわゆる寸詰まりの像になってしまうとの欠点もある。


関連製品

「反射型電子顕微鏡法」に関連する製品が存在しません。

関連用語

関連特集

「反射型電子顕微鏡法」に関連する用語が存在しません。




「反射型電子顕微鏡法」に関連する特集が存在しません。




会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。