半導体用語集
基板依存性
英語表記:substrate poisoning
化学増幅型レジストの場合、基板反射の影響とは無関係に、基板の種類によってレジストパターンの裾引き形状が異なる場合がある。この現象を総して、基板依存性という。この基板依存性は以下のメカニズムで発生すると考えられている。化学増幅レジストでは、露光部で光酸発生剤より生した酸が極性変換反応や架橋反応を引き起こし、その結果、パターンが形成されるが、基板の種類によっては露光部で発生した酸が基板にトラップされてしまうケースがある。その結果、基板付近のレジストパターンボトム部がポジ型レジストでは裾引き形状になり、ネガ型レジストではアンダカット形状になる。酸をトラップしやすい基板としては、SiNやTiNがあげられる。
BPSG基板でも上記の基板依存性が観察される場合があるが、この場合、 ホウ素やリンの濃度に依存する。SiNやTiNでの基板依存性については、酸素ラジカルを用いて基板表面を酸化することにより改善される場合がある。また、基板表面に残留酸がある基板では、その酸がレジストに拡散した結果、ポジ型レジストではアンダカット形状を呈し、ネガ型レジストでは裾引き形状となる。残留酸がある基板としては塗布型有機反射防止膜(BARC: Bottom Anti Reflective COating)があげられるが、有機反射防止膜の種類やそのプリべーク条件によってもその影響は異なる。塗布型有機反射防止膜の残留酸については、反射防止膜のプ リべーク温度が高いほど少なくなる傾向にある。上記の基板依存性の発生のし具合はレジストの種類によって大きく異なる。レジストの種類によっては、上記基板であっても基板依存性が観察されない場合もある。
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