半導体用語集
変調ドーブ
英語表記:modulation doping
不純物のドービングによりキャリアを形成する場合に、キャリアが走行する領域と、不純物が存在する領域を空間的に分離して不純物散乱の影響をなくし、キャリアの移動度を上げるために工夫された構造である。この構造はバンドギャップが異なる二つの半導体を接続したヘテロ構造で、二つの半導体の接合面から少し離れたバンドギャップの大きい方にドーピングを施すことにより実現される。この場合、キャリアはドーピング位置から離れた半導体の接合面に形成される。変調ドープ構造の典型はSiドープAlGaAs/ノンドープAlGaAs(スペーサ層)/ノンドープGaAs構造であり、高品質の分子線エピタキシ—(MBE)法で作成したバックグラウンド不純物、界面ラフネスの少ない構造では低温で非常に大きな移動度がえられており、半導体中での電子の最高移動度l.7×107cm2/V·sもこの構造で実現されている。この変調ドープ構造は、GaAs系以外にもInGaAs系など様々な化合物半導体ヘテロ構造に利用されており、高速デバイスの代表である高移動度トランジスタ(HEMT)もこの変調ドープを利用したものである。
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