半導体用語集

多結晶SiCVD

英語表記:polycrystalline SiCVD

多結晶(ポリ)シリコン薄膜は、優れた耐熱性、酸化膜との密着性がよい、酸化されると表面に保護膜を形成して内部まで酸化されることがない、などの特徴を有し、ゲート電極作製に用いられる。これらの特徴を活用して、自己整合型(self alignment)のゲート電極形成が可能であり、デバイスサイズの縮小化を実現するのに大きな役割を果たしてきた。近年は電極抵抗の低減を目指し、タングステンシリサイドなどの抵抗電極材料と併用してポリサイド構造を用いることが一般的になっているが、密着性確保の観点から、今でも重要な電極形成材料である。ポリシリコン薄膜はモノシラン (SiH4)を原料とする低圧熱CVDプ ロセスにより形成されるが、ステップカバレッジが非常に良く、アスペクト比の大きなトレンチ、ビア/コンタクトホール内への電極形成にも有効な薄膜形成手段である。通常は数100枚のウェハを一括処理するバッチ式の反応器が用いられるが、ウェハサイズの大型化、デバイス構造の多様化に併せて枚葉式反応器の開発も検討されている。モノシランの反応機構は燃焼化学の分野でもよく検討されている系であり、シミュレーションによるプロセス最適化など、化学反応の検討も盛んに行われている。これらの知見が、シラン系化合物を原料とする他のシリコン含有薄膜形成CVDプロセスの解析に役立っている。


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