半導体用語集

延性モード研削法

英語表記:brittle mode grinding

脆性材料であるシリコンウェハの表面加工には、ラッピングに代わりダイヤモンド砥石による研削が使われ始めてきた。研削加工は、そのダイヤモンド砥石の砥粒刃先が砥石切り込み量によってウェハ表面に押し込まれ、砥石とウェハの回転運動によってき裂伝播となって除去される。しかし、そのような脆性モード研削では安定したナノオーダの形状精度はえられない。そのために延性モード研削は、ナノメータオーダの形状精度を持った鏡面を研削加工でえるための加工法である。その研削工具には,砥粒の刃先を揃えて平坦にしたダイヤモンド砥石あるいは単刃ダイヤモンド工具を用いる。研削メカニズムは、高剛性・超精密研削装置の運動転写精度に基づいて、砥粒刃先に約0.1μm以下の一定の切り込みを与え、すべての切り込み量を脆性破壊と塑性変形破断との遷移点(de値)以下に制御しながら研削を行うと脆性破壊でなく塑性域での鏡面研削が可能に●砥粒軌跡の運動転写精度を確保するには、砥粒保持剛性の高い研削工具および高精度、高剛性の研削盤が不可欠となる。そのような延性モード研削で加工されたシリコンウェハ表層はクラックフリーが創成され、加工変質層がきわめて浅く、かつ高平坦な良好の面がられる。その研削条件下での砥石 摩耗特性は、ほぼ一定の割合の連続的摩耗特性を示す。そのため、従来、ウエハ加工プロセスの次工程で行われているラップの加工変質層を除去するエ ッチングを省くことが可能になる。


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