半導体用語集
拡散容量
英語表記:diffusion capacitance
半導体pn接合において周波数特性を議論する場合には、抵抗成分のみならず容量成分の寄与が重要になる。逆方向にバイアス印加されたpn接合においては、接合容量として空乏層の広がりによる空乏層容量を考えれば十分であるが、pn接合が順バイアスの場合には、それに加えて少数キャリア密度の再分布の接合容量への寄与が重要になる。これを空乏層容量と区別して拡散容量という。たとえば、p⁺n接合について低周波での拡散容量は e²LpPn₀ exp(eV₀/kT)/2kT(Lp:n型半導体中での少数キャリアである正孔の拡散距離、Pn₀:熱平衡のn型半導体中での少数キャリアである正孔の密度、V₀:バイアス電圧)で表わされる(n⁺p接合では、パラメタータがp型半導体中の少数キャリアである電子の拡散距離、熱平衡密度に替わる)。なお、拡散容量は周波数が高くなると減少する傾向にある。exp(eV₀/kT)の存在からも明らかなように、拡散容量は直流電流とともに増大し、低周波、順バイアス条件で重要になる。
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