半導体用語集
接合リーク特性
英語表記:junction leak characteristic
接合リークとは,pn接合に逆方向バイアスを印加した時に流れる逆方向飽和電流特性である。DRAMのように容量に電荷を蓄積するデバイスにとっては,接合リークの増加は,蓄積電荷が減少し誤動作の要因となるため,接合リーク特性が重要となる。
接合リークの評価には,p⁺-nウェル接合,または,n⁺-pウェル接合ダイオードが用いられ,逆方向バイアスを印加し,ダイオードの電流電圧特性を測定する。接合リークは,接合面成分および分離酸化膜エッジなどによる周辺長成分からなり,面積や周辺長が異なる接合ダイオードを使うことによりそれぞれの成分を分離することができる。
接合リーク電流の増加要因として,重金属や結晶欠陥による深い準位の存在や界面準位があげられる。接合リークは,一般に生成電流と拡散電流の和として表わされ,深い準位によりこれらの電流が増加する。たとえば,ウェハ内の酸素析出物や酸化膜とシリコンとの界面に存在する応力により生じた結晶欠陥が,金属の集中を引き起こし,深い準位を形成するために接合リークが増加する。分離酸化膜に接合が接触している場合,応力や電気的ストレスにより分離酸化膜界面に界面準位が形成され,経時的に接合リーク電流が増加することもある。
また,ソース・ドレイン領域を低抵抗化するために金属をシリコン表面に堆積して熱処理を行う金属シリサイドプロセスにおいても,金属・半導体界面の影響により接合リーク電流が増加する。特にソース・ドレインのシリサイドプロセスにおいて,金属とシリコンのアロイスパイクがpn接合部まで到達し,接合リークが生じる場合がある。
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