半導体用語集

有機シリコン酸化膜

英語表記:organic silicon dielectrics

メインのネットワークをSiー0結合で構成し、ネットワークに関与する四つあるSi結合手のうちの一部を、メチル基やフェニル基のような有機基によって置換されたものの総称。Si-O-Si主鎖を持つ有機シロキサン系ポリマーや、SOG (Spin On Glass)のネットワークの一部をメチル基などで終端した有機SOGなどが代表例である。これらの材科の形成には、通常塗布法が用いられている。塗布法による成膜は、有機溶媒に溶かした材料を スピナで塗布後、ホットプレート上で乾燥、硬化 (キュア) することによっ てなされる。テトラメチルシランと酸素ラジカルを用いたCVD法によっても、有機シリコンの成膜が行われている。この方法は低温でリモートプラズマCVDを用いているために、堆積した薄膜中にSiーCH3結合を残すことが可能になっている。これら有機シリコン酸化膜材料は、電気陰性度の大きなOを含む5-0結 合の一部を、結合の対象性のよいSiCH3などで置換しているために、誘電率を下げられるという利点がある。同じ低誘電率材料(低誘電率膜)であるSiOFと比較して、耐水性に優れている反面、Si-C結合を含むために、熱的安定性の確保と酸素プラズマ耐性を向上させることが、最大の課題となっている。


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