半導体用語集

模型装置

英語表記:horizontal type reactor system

エピタキシャル成長装置の一種で古くから用いられてきたが、ウェハの大口径化に伴い生産性が著しく低下するため、現在では量産装置としてはほとんど用いられなくなっている。装置構造は図1に示すように、水平に置かれた石英管(断面は円形、または矩形) の内部にウェハを保持するサセプタが 設置されている。ウェハ加熱方式は、石英製反応管の外側に設置された高周波コイルによる誘導加熱、またはランプによる加熱である。石英製反応管の一方の口から成長ガスを導入しウェハ上を通過させてエピタキシャル成長し、他方の口から排気する。構造がシンプルで保守が容易という利点がある。反面、ガス流分布などを制御する機構がなく、膜厚均一性が劣るなどの 欠点がある。横型炉は構造が簡単なためガス流解析は詳しく実施されている。Eversteynらはサセプタ上に厚さ6のガス停滞層(stagnant layer)の存在を仮定してガス流方向x(ガス導入口から排気口方向)の成長速度 G(s)とガス流速 F(x)との関係を次式のように導いている。
  G(x)=(G/δ)exp(-Dx/δ)、
  δ=A/F(x)-B (A~D:定数)
膜厚均一化にはG(x)均一化が必要であるが、この関係式よりG(x)の均 一化には、ガス下流側でガス流速を大きくすればよいことになり、定性的にはこのモデルにより現象を説明できることが確認されている。実際の装置で、サセプタを下流側に向けて上方へ傾けることによりガス流平均流速を下流側に向かって速め、停滞層の厚さを均一にするように調整されているが、 ウェハ内膜厚均一性は土8%程度が限界である。


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