半導体用語集

照明条件差

英語表記:effects of difference of illumination conditions

徴細パターンを形成するためには投影露光装置の照明系開口数の変更や輪帯照明などの変形照明技術を用いるなどの照明条件の最適化が必要である。照明条件を変更することにより、光学的(理論的)にその解像性が変化することはもちろんであるが、意図しない投影像への影響がある。 投影レンズの残存収差によるパターンのシフト、変形などの影響が照明条件により変化するということ (照明条件差) もその一つである。照明条件を変更するということは、光源がマスクを照射する際、その照射 (入射) 角度を制御 (最適化) するということを意味する。 マスク上の同一箇所を異なる入射角度で照射した場合、マスクパターンにより回折された光の進行方向は入射角度に依存して変化し、投影レンズ内で通過する光路が変化する。この光路が変わることによる結像への影響はほぼ0であることが望ましいが、実際には製造誤差などを含め無視できない量が存在している。また、投影レンズはユーザー が通常頻繁に使用する照明条件において最適化が行われるため、あらゆる照明条件において十分な調整を行うことは困難である。この残存するレンズ収差の影響により、上述の照明条件差が 現われる。照明条件差として大きな問題となるのは、レンズ歪(ディストーション)で表現されるパターンの位置ずれの問題である。ウェハプロセスにおいて、重ね合わせるべき二層の照明条件が異なる場合、同一の露光装置を用いた場合でも、照明条件の違いによる歪成分が位置ずれとして現われる。高集積化に向けて重ね合わせ余裕はますます厳しくなっているところであり、露光装置として照明条件差の低減も促進する必要がある。


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