半導体用語集

異種金属接触信頼性

英語表記:reliability of metalーmetal contact

半導体に使われている異種金属間の接触は、WSi2とTi、WとTiN、W とAl、AlとTi, AlとTiNなど、多くの組み合わせが存在する。これらの異種金属の接触信頼性に求められるのは、(1)低い界面接触抵抗を与えること、(2)密着力が強いこと、(3)過剰な合金反応を起こさないこと、などが上げられる。(1)の接触抵抗は、金属間の絶縁膜(自然酸化膜など)厚さに大きく影響されるため、界面のクリーニングが重要であると同時に、 Tiなどの還元性が高い材料が接触用の金属として用いられる場合が多い。 たとえば、Al配線のビアホール工程では、アルゴンのスパッタエッチでクリーングした後に、TiとTiNを順次形成する方法が使われる。このうち、Ti膜は界面の自然酸化膜に対して還元作用を持つと同時に、下層のAlと合金層 (TiA13) を形成するため良好な接触抵抗を与える。このような、合金の形成は、(2)の界面の密着力の向上にも寄与しており、信頼性の高い接触がえられる。ただし合金層が厚くなりすぎるとAl配線の抵抗の上昇という弊害も出てくるため、Ti膜厚の最適化などに留意する必要がある。
また、選択W-CVDをビアホールに適用する場合、Al上に直接Wを形成すると不揮発性の絶縁物である AIFが界面に形成され、接触抵抗が著しく上昇することが知られている。これを避けるため、Al配線上にW、TiN、シリサイド膜を積層した構造を用いて、接触抵抗を低く抑えた例が報告されている。


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