半導体用語集

瞳フィルタ法

英語表記:pupil filter

レンズの瞳面に振幅(位相)、透過率を調整する空間フィルタを存在させパターン像を改良する方法である。瞳フィルタには、位相を調整する位相フィルタ、透過率を調整する透過率フィルタ、位相を非対称に配置した非対称フィルタがある。位相フィルタは、異なる焦点位置の複数の像を位相変化の段階で合成しパターン形成する方法である。光学像の位相を変更することは、位相シフト露光法と同様に、異なる位相の光を打ち消し合うという効果がある。このため、デフォーカス時の特性が向上される。また、ホール系、ライン系あるいは繰り返し、孤立などといったパターン依存もある。この手法は、工ッジ強調型位相シフトの性質に近いため限界解像力の向上は少ないが、変形照明との組み合わせも可能であり、これによる解像力向上は十分に望める。透過率フィルタは、瞳内の低次の周波数と高次の周波数のバランスを調整し、高次の周波数を強調させる作用がある。変形照明との組み合わせでコントラストが向上する。非対称フィルタは、たとえば正逆位相の位相シフタを存在させたフィルタを用いる。これは、通常の瞳による露光と合わせて使用し、多重瞳露光を行う露光法である。 この瞳フィルタ法は、おのおの特徴があり、1種類のフィルタですべての パターンに適用するのは困難である。また、瞳フィルタ法は、レンズの瞳面にフィルタを設けるものであり、原理的にも斜入射との組み合わせにより、像コントラストを増強することもできる有効な手段の一つである。このため、対象とするパターンにより、多岐にわたる組み合わせおよび手法が存在する。


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