半導体用語集
研磨材(スラリー)
英語表記:slurry
CMP技術のランニングコストを支配する消耗材のうち、最も大きな比率を占め、研磨レートなどの性能もさることながら、コスト的にも最も重要なものである。研磨材は砥粒と呼ばれる研磨粒子をpH調整した水溶液に分散させたものが主として用いられる。被研磨膜により、異なる研磨材が用いられる。絶縁膜CMPでは、砥粒としてシリカ系研磨材(主としてフュームドシリカ系)が用いられる。その他、セリア系研磨材も使われている。絶縁膜CMP用を考えるうえで重要なのは、研磨材中の液と砥粒(シリカ粒子)との間の電位(ゼータ電位)である。このゼータ電位が小さい時には、砥粒間引力が大きくなり凝集しやすくなるため、 pH値を最適化する必要がある。
メタルCMPとしては、砥粒としてアルミナが一般的に用いられている。メタルCMP研磨材を選定するうえでは、pourbaix diagramと呼ばれる電位一pH図を活用することが基本であり、メタル表面と研磨材との電けんまきょうk気化学的相互作用により、反応生成物ができうる最適pH値などの指針を与えてくれる。図1にCu系の電位一pH図を示す。 また絶縁膜CMPスラリーとの大きな相違点は、メタルCMPのメカニズムとしてメタル表面を酸化しながらポリッシュするための酸化剤が必須であるという点である。酸化剤として、硝酸鉄、過酸化水素水などが用いられる。重要なパラメータとしては、粒度分布、粘度、pHがあり、これらが加工特性に大きく影響する。注意を払うべきこととして、研磨材供給系における砥粒の凝集により、ウェハ上にスクラッチなどの欠陥が入る可能性があるため、必要に応じて供給系にフィルタを設置することがあげられる。
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