半導体用語集

積分型A/D変換器

英語表記:integrating A/D converter

 マルチメータなどの低速で,分解能の高いA/D変換器に用いられてきた方式で,キャパシタに蓄えられた入力電圧を一定電流で放電し,電圧が0となるまでの時間を計数することでアナログ電圧をデジタル値に変換する方法。最もよく知られているのは2重積分型A/D変換器と呼ばれる回路である(図1)。
 この方式は入力信号を一定時間T1積分するため,その時間の平均値を A/D変換することになる。したがって,信号成分の角周波数をωとすると,sinωT₁/ωT₁の周波数伝達特性が現われる。そこで,積分時間を20msに設定すれば,50Hzの商用交流電源による雑音は容易に除去することができる。また,抵抗やキャパシタの時間的にゆっくりとした変動は,基準電圧さえ安定していれば,精度には影響しない。
 この方式で積分容量は1,000pFを超えるのが普通で,通常は外づけとなる。


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