半導体用語集
粒状多結晶シリコン
英語表記:grain type poly-crystal silicon
粒状多結晶シリコンは、粒径がおおむね1mm程度の大きさで、連続チャージやリチャージなどの追加チャージ用の原料として使用されている。粒状多結晶シリコンは、リン酸肥料の製造プロセスで副生成物として生じるケイフッ化水素(H₂SiF6)を原料として四フッ化ケイ素(SiF4)を生成する。一方、ナトリウム(Na)、アルミニウム(Al)、水素(H₂)を原料として、水酸化ナトリウムアルミニウム(NaAlH4)を生成する。次に、四フッ化ケイ素を水酸化ナトリウムアルミニウムで還元して、モノシラン(SiH4)を生成する。このモノシランガスと水素を多結晶微粉の入った流動層に供給し、微粉上にCVD法にてシリコンを析出させる。なお、粒状多結晶をCZ法の原料として使用すると、メルト過程において、シリコン微粒子の跳びはねが起こり、石英るつぼ内壁に付着することがある。この付着したシリコンは、単結晶引き上げ中に落下する可能性があり、無転位成長を阻害する要因になる場合がある。これを防止するためには、使用する前に、1000℃程度以上の高温で、脱水素処理しておく必要がある。特に、連続チャージなどに使用する際は、飛びはねは致命的であるので、注意が必要である。
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