半導体用語集

縮小露光系

英語表記:image reduction system

EUVリソグラフィで用いられる多層膜ミラーをコーティングした反射型結像光学系のこと。高スループットをえる縮小露光系を設計するには、多層膜ミラーの反射における損失を少なくする必要があり、ミラー枚数を少なくすることが重要となる。しかし、チップ領域を一括で露光しようとすると、露光領域内での収差を低減するためにミラーの枚数が増加する。このため、輪帯状の露光領域(リングフィールド)で収差が低減されるように設計し、マスクとウェハを同期操作するスキャン露光方式が取られる。また、ミラーの枚数を減らすため、非球面ミラーを用いることが必須となる。リングフィールドの幅方向における収差および歪の低減はミラー枚数とトレードオフの関係にある。ミラーの枚数が増えると、スループットが低下するのみならず、ミラー単体の形状精度が厳しくなること、組み立て調整の余裕度が小さくなることなどの問題もあり、採用できるミラーの枚数は、加工・計測の技術レベルで律則される。さらに、設計においては、ウェハ側でテレセントリックであること、光学系全体をコンバクトにすること、ミラーの加工・計測を考慮して非球面量を小さくすること、ミラー内での入射角差を小さくすること、偶数枚構成として、マスクとウェハの干渉を避けることなどを考慮しなければならない。現在までに多くの設計案が報告されており、ɑツールとして、3枚非球面+平面あるいは3枚非球面+球面の4枚系で製作が進められており、縮小率は1/5~1/4、開口数NAは0.1で、リングフィールドは26 ~30×1~1.5mmである。


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