半導体用語集
表面不溶化、難溶解層
英語表記:surface insolubility, insoluble layer
反応によって、レジスト表面で現像液に対する溶解速度が極端に遅くなることを表面不溶化といい、その部分を難溶解層(表面不溶化層)と呼ぶ。ジアゾナフトキノン感光剤レジストの場合、現像液と接する未露光部ではアゾカップリング反応が起き高分子量化し表面不溶化が起きる。この表面不溶化層の形成のしやすさは、ノボラック樹脂構造やジアゾナフトキノン感光剤のバラスト化合物構造に依存する。アゾカップリング反応は求電子反応のため、ノボラック樹脂のフェノールではオルト・パラ配向性を示す。そのため、オルト位、パラ位が空位の樹脂ほど表面不溶化は起こりやすい。また、感光剤のバラスト化合物構造としては、拡がりが大きくかっ立体障害が少ない(自由度が大きい)バラスト化合物構造ほど、樹脂とのアゾカップリング反応が起こりやすいため、難溶解層も形成されやすい。ポジ型化学増幅型レジストでは、露光部で発生した酸を空気中の塩基が中和し、酸が失活してしまうために極性変換反応が起こらず、表面不溶化が起きる場合がある(T-top形状)。また、PEBの際の溶剤揮発とともに光酸発生剤(Photo Acid Generator : PAG) がレジスト表面に拡散し、その結果、表面部分の現像速度が低下する場合もあることが報告されている。
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