半導体用語集

販売戦略

英語表記:sales strategy

 販売戦略は、企業にとって経営戦略上、製品と消費者を結びつける双方向性を持ったバイパスとして、大変重要な戦略の一つである。国境を越えての販売戦略に関してよく議論されることは、どの程度マーケティング戦略が世界中で標準化されうるか、ということにある。その論点は、さらに進めると「製品」と「プロモーション」にまで考察が及んでいるが、本質的には広範にわたる永続的な問題であるといえる。
 まず製品政策についてであるが、標準化とは、マーケティング機能がどの程度普遍的なものでありうるのかという課題である。マーケティング戦略は「地域問題」であり、これが「標準化の限界」という見解が一般的であるが、標準化による規模、範囲の経済によるコスト面での恩恵は大きなものがあり、この限界に対して、これまでも様々なチャレンジがなされてきた。たとえば、日本の家電の国際的な成功は、米国からの食料品や飲料などが国際的に成功を収めたのと同じように、市場というもののとらえ方の変化に大きく貢献した。もちろんどんなに標準化のメリットがあるといっても、多くの要因がそれぞれの地域に適合させねばならないものがある。これらは文化的差異のように、適合の必要性は選択次第といった選択可能なものと、気候のように避けることができない要因とに分けることができる。こうした問題に対する販売戦略上の解は、製品のセグメンテーションの最適化を適宜進めること、製品のライフサイクルの組み合わせを考えた戦略を組むこと、などが考えられよう。
 プロモーションについては、言語の差異、文化・政治的な問題などが依然として大きく残っており、広告代理店のグローバルな販売促進策の効果の測定、説得力のある研究はなされておらず、依然として未知数であるといえよう。
 日本の半導体メーカーは、DRAMをベースに大手のコンピュータメーカーに積極的に販売活動を展開してきたが、先端ユーザーと深く結びついて販売しなければいけないシステムLSIについては、取り組みがまだ十分でないといえよう。

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