半導体用語集
集束イオンビーム露光
英語表記:focused ion-beam exposure
集束イオンビームを用いてレジストや半導体に局所的にイオン照射し、徴細加工を行う技術を、一般に集束イオンビーム露光と呼ぶ。レジスト露光では、電子線照射の場合と同様にポジあるいはネガ型の特性を示す。すなわち、イオン照射により架橋あるいは主鎖切断反応を起こし、また、化学増幅型レジストにおいても酸発生反応を引き起こすことができるが、イオンビームの大きなエネルギー阻止能により、レジスト感度は電子線とくらべ2桁程度向上する。イオンビームによるレジスト露光では、イオンビームの飛程 (侵入深さ)が、入射イオン種によって、大きく変化することを利用して、たとえば、BeイオンとSiイオンを同位置に照射することで、T字型のレジスト断面形状を作成することが可能であり、この手法を用いたTゲート構造FETの作製に利用されている。
レジスト露光の他に、A1203やSi02 薄膜において、イオンビーム照射により形成された損傷層の弱酸に対する溶解度の差を利用したイオンビーム照射増速化学工ッチング、あるいは、二層金属膜構造へのイオンビーム照射誘起原子混合反応とイオンビームスパッタ/ェッチングを利用した徴細加工技術なども提案されており、X線リソグラフィ用マスクの吸収体パターン作製などへの応用が報告されている。
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