半導体用語集

電子衝撃イオン化

英語表記:electronic bombard ionization

 ガス分子に電子が衝突する時、電子の運動エネルギーがあるしきい値より高い時に電離(イオン化)が起こり、正イオンと電子に分かれる。この過程を電子衝撃イオン化という。また、そのしきい値エネルギーを電離エネルギーまたは、それをeV単位で表わして電離電圧という。たとえば原子Xが電子eによって電離される過程は e+X → X⁺+2eと書ける。電子を粒子とみなす古典力学で原子を考えると、正電荷を持つ原子核の周りを負電荷を持つ電子が円運動をしており、遠心力とクーロン力がつり合っているというモデルがなりたつ。この原子に外から電子が衝突した時、最外殻電子が弾き飛ばされて正イオンと電子に分かれる。その電離電圧は10~20eV程度であり、たとえばアルゴンの場合は15.75 eVである。分子XYに電子が衝突する場合はe+XY → XY⁺+2e(直接イオン化)の他に、解離を伴う過程e+XY → X⁺+Y+2e(解離イオン化)も起こる。たとえばCF₄の場合、CF₄⁺は不安定で分解してしまうため存在しないが、e+CF₄→ CF₃⁺+Fという解離イオン化は電子衝突エネルギーが15.9eV以上で起こる。このようなイオン化が起こる確率は電離断面積で表わされ、電子工ネルギーの関数として測定されている。

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