半導体用語集

CMP工程の欠陥評価手法

英語表記:defect evaluation method of CMP process

CMPプロセスのデバイス適用が進むにつれ、検出対象となるウェハ表面の欠陥の種類は増えてきている。特に、従来から検出対象にしてきた表面上の異物といった凸状欠陥に加えて、スクラッチや膜はがれなどの凹状欠陥が混在するようになった。欠陥検出装置としては,ますこれらの欠陥を精度よく検出する必要がある。
欠陥検出装置の検出原理としては、主に明視野での画像比較方式とレーザ散乱方式がある。明視野での画像比較方式による欠陥検出装置には、その名のとおり画像を比較することにより欠陥を検出する方法である。この方法は、パターンつきウェハでの検出感度が高く、主に製品ウェハの検査に用いられている。この検出方式をCMP後のウェハに適用した時の問題は、ウェハ表面の平滑化、特にパターンエッジの平滑化やウェハ面内での残膜厚ばらっきなどにより色むらが発生するため、パターン認識不可能となったり、色の違いを擬似欠陥として検出することである。対策として、たとえば SAT (Segmented Auto Threshold)技術のように、検査チップ内を区切ることにより各領域毎に感度設定をする機能があり、またUBB (Ultra Broad Band) 技術では、これまでの可視光中心帯域のみであった照明の波長帯域を広げることにより酸化膜厚のばらつきによる影響を抑えることが可能となる。
明視野の画像比較方式に対して、レーザ散乱方式の欠陥検出装置もある。これは散乱光のみを受光し、その散乱強度から欠陥を検出する方法であり、非常にスループットが高いことが特徴である。この方式は、レーザの入射角が高入射角のものと低入射角のものとに大別される。CMPの装置管理に用いるプランケット膜を検査する場合、高入射角の装置は、これらの凹凸状の欠陥を高い感度で検出するが、ウェハ表面のマイクロラフネスおよび酸化膜厚などの影響を受ける。また、低入射角の装置では、膜表面にある凸状の欠陥は高い感度で検出するのに対して、 凹状の欠陥やマイクロラフネスおよび酸化膜厚などの影響を受けにくいという特徴がある。 このことは、パーティクルなどの凸状欠陥とスクラッチを含むその他の欠陥とを分けて捕らえるという点で意味がある。なぜならば、パーティクルとその他の欠陥では、CMPプロセスへのフィードバックの仕方が異なるためである。パーティクルは、主にCMP後の洗浄プロセスにフィ ードバックされるが、それ以外の欠陥は、スラリーおよび研磨パッドまでフィードバックすることが多いからである。


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