半導体用語集
DX センター
英語表記:DX center
通常n型半導体のドナー準位は浅く、伝導帯端から数meVであるが、n型AlGaAsではドナー準位が本来のг点に沿った浅い位置からはずれて深い位置に形成されることが知られており、これらの深い準位をDXセンターと呼ぶ。ドナー不純物がSiの場合、DXセンターはL点から約150 meV離れた深い位置に形成され、Al組成が25%を超えるとDX準位とг点の交差が起こりその影響が顕著になり、Si不純物の活性化率が大きく低下するとともに特異な現象が現われる。最も顕著な現象はAlGaAs/GaAs変調ドープ構造などでみられる持続性光伝導であり、低温で光を照射すると DXセンターからの電子の放出によりヘテロ界面の2DEG(二次元電子ガス)の電子密度が増加し、それが光照射終了後も持続するものである。4.2 Kではこの変化は半永久的に(数週間以上)継続し、温度を100K程度まで上げると消滅する。また、DXセンターはヘテロ構造FET (HFET)の低温動作時のI-V特性の歪にも影響している。DXセンターの影響を減らす方法として、AlGaAsを短周期の AlAs/GaAs超格子(「短周期超格子」の項参照)に置き換えSiドーピングをGaAs層のみに行う方法がある。
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