半導体用語集
OC曲線
英語表記:Operating Characteristic curve
検査特性曲線ともいう。対象ロットからサンプルを抜き取り,試験を実施し,あるルールに従い合否判定を行った場合に, そのロットが合格する確率と,ロットの母数との関係を表わした曲線である。品質管理でも用いるが,ここでは信頼性の指標(故障率,MTTFなど)を母数とする場合について,説明する。
図1に故障率を合否判定に用いる母数として選んだ場合のOC曲線の例を示す。横軸が故障率で,縦軸がロットが合格する確率である。αが故障率が低いλ₀のロットを不合格としてしまう確率であり,第一種の誤りという。内容から生産者危険,あるいはあわてものの誤りとも呼ばれている。βが故障率が高いλ₁のロットを合格としてしまう確率であり,第二種の誤りという。内容から消費者危険,あるいはぼんやりものの誤りとも呼ばれている。
この曲線の形は,抜き取りの方法に依存する。また,図1に記したパラメータα,β,λ₀,λ₁をどう規定するかに依存する。次の二つの方式が良く使われる。
(1)λ₀,λ₁で試験規模を設定し判断する方式(計量抜き取り方式):ユーザーとメーカーが相談し合い,許容し得るλ₀,λ₁の値を決める。実際の手続きとしては,信頼性試験結果でえられた故障率の値と判定基準値を比較することで,合否判定を行う。
(2)λ₁のみで試験規模を設定し判断する方式(計数1回抜き取り方式):不特定多数のユーザーが相手の場合,メーカーがユーザーの立場に立ち,ユーザーに悪いものを渡さない許容値を設定する。実際の手続きとしては,総試験時間中に発生した総故障数と判定基準個数とを比較して,合否判定を行う。
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