半導体用語集

RC線路

英語表記:RC transmission line

シリコン集積回路に用いられる金属配線は、MOS (Metal Oxide Semiconductor) 型トランジスタで構成された論理回路 (ゲート) 内および回路間の接続に使用される。この論理回路の性能を表わす指標は、伝播遅延時間と呼ばれ、自分自身のもつゲート容量や接合容量に加えて、負荷となる配線容量を充放電するのにかかる、いわゆるゲート遅延時間と、配線内の伝播遅延時間の和で表わされる。後者がいわゆるRC積で表わされる時間の次元をもつ値であり、ゲートの出力信号が配線を通して次段のゲートに入力されるまでの時間の遅れを意味する。ゼロ次近似的には、ゲートに接続されている配線抵抗(R)と配線容量(C)の単純積で表わされるが、厳密にはRC 線路の様式によって付加される係数が異なってくる。RC線路には、大きく分けて分布RC線路と集中C線路がある。それぞれの回路についてステ ップ電圧が入力(Vin)された場合の出力端での応答を考えてみると、V(out)(t) =1-exp(-t/RC)、Vout (s) =l/[s cosh√((sRC ) )]となる。後者の場合の関数は複雑であり、双曲線関数を利用して時間領域での近似解を求めると、Vout(t )=1.366exp(-2.5359 t/R C )+0. 366exp (-9.4641t/RC )がえられる。これらの式を用いて出力電圧の範囲に応じた経過時間を見積ってみると、出力波形が0 %点から50%点までの経過時間は集中RC線路では0.7RC、分布RC線路では0.4RCとなり、出力波形が0%点から90 %点までの経過時間はそれぞれ2.3RC、1. ORCとなる。通常、配線のRC定数が比較的大きなメモリや論理回路の総遅延時間を求めるには、配線に接続されているドライバトランジスタのオン抵抗(Rtr)、配線の抵抗(Rint)と容量 (Cint)、負荷となる次段のトランジスタの入力容量(CL)をすべて考慮する必要がある。これらのパラメータを含む簡単な等価回路モデルから、この回路の50%遅延(入力波形の50%点から出力波形の50%点までの遅延時間;τ50%)は抵抗性と容量性の項について、分布定数の部分を0.4で重みづけし、集中定数の部分を0.7で重みづけすることによりτ50% = 0.4RintCint +0.7(RtrCint+RtrCL+RintCLと近似できる。また、同様にして90%遅延(τ90%)は、τ90% =1.0RintCint+2.3(RtrCint+RtrCL+ RintCL)となる。一般に、スタティックな論理回路では前者を、プリチャージを利用した回路やメモリのゲートを制御するワード線などでは後者を遅延時間と定義して用いる。


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