半導体用語集
IPAマランゴニ乾燥
英語表記：IPA marangoni drying
半導体製造プロセスにおける、洗浄後のウェーハ乾燥法の一種。マランゴニ対流を利用した方法である。マランゴニ対流とは、局所的な表面張力差が駆動力となって生じる液体の流動現象である。ウェーハを超純水でリンスした後、引き上げる時に液面にIPA（イソプロピルアルコール）の蒸気を供給すると、表層にIPA液層が形成される。そのため、IPAと水の間で表面張力差が生じ、ウェーハを引き上げると表面張力の大きい水の方に液面が引っ張られるので、ウェーハ表面に水が残りにくくなる。この時同時に、パーティクルもマランゴニ対流の駆動力を受けて液面の方向へ移動するので、パーティクルの除去も可能となる。液層を通過して気相に移動したウェーハ表面の乾燥機構は通常のIPA蒸気乾燥と同じである。
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