半導体用語集

アインシュタインの関係式

英語表記:Einstein's equation

イオン化したドナーやアクセプタが電界の下で拡散する場合、フィックの第一法則は電界の影響を考慮して修正されなければならない。すなわち、イオン化したドーパントは濃度勾配とともに電界ドリフトによっても移動する。電界ドリフトによるドーパント原子の移動の速さを表わす量は、移動度μと呼ばれる。したがって、一次元におけるドーパント原子の流れJは、一次元方向電界をExとすると、


となる。第2項の正負は、電界が流れを加速させているのか、減速させているのかによる。ドーパント原子の移動度μと拡散係数Dとの間には、
   
    
の関係がなりたつ。ここで、qは電荷、kはポルツマン定数、Tは絶対温度である。この式はアインシュタインの関係式と呼ばれる。なお、半導体中の電子、正孔などの荷電粒子について、たとえば電子の移動度と電子の拡散係数の間にも同様アインシュタインの関係式がなりたち、pn接合における少数キャリアの拡散電流の解析によく利用される。


関連製品

「アインシュタインの関係式」に関連する製品が存在しません。

関連用語

関連特集

「アインシュタインの関係式」に関連する特集が存在しません。




会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。