半導体用語集
イオン化断面積
英語表記:Ionization cross section
イオン化の起こりやすさを表わす指標で、粒子の衝突によって原子や分子がイオン化される衝突断面積をイオン化断面積という。たとえば、電子ピームがはとんど街突することなく子 (原子や分子)の気体を透過する時、ビームに垂直な単位面積を単位時間当たり通過する電子の数で表わしたものを電子ビーム強度一とIする。また、粒子の単位体積中の数をn、電子ビームの進行方向の距離をxとすると、ビームがdxだけ進む間に衝突する回数はI、nおよび dxに比例し、ビーム強度は減袞する。 これは、dI=-σIndxで表わせる。ここで、σは比例係数であるが、面積の次元を持っており衝突断面積と呼ぶ。すなわち、衝突の起こりやすさを指標しており、衝突断面積が大きいほど衝突が起こりやすい。 ここで、電子が粒子と非弾性衝突し、粒子が電離(イオン化) され、そのイオン化のための衝突によって減少したビーム強度を解析することにより、イオン化断面積がえられる。また、イオン化エネルギーのしきい値までは当然ながら断面積の値は0である。 希ガスへの電子衝突の場合、電子電離のしきい値を超えると電離断面積は増加し 通常100eV付近で最大値を持ち, その後減少する。分子のイオン化では、イオン化に関与するポテンシャル曲線の形により生成イオンは解離されたり、あるいは種々の振動状態に遷移されるので原子にくらべて非常に複雑である。 原子・分子は、電子衝突のみならず熱および光などのエネルギーによってもイオン化が生じる。これらの種々のイオン化過程に対しておのおの熱電離、光電離の断面積が存在する。
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