半導体用語集

イオン注入ダメージ

英語表記:Implant Damage

イオン注入はSi結晶基板の導電層形成やpoly Si膜への不純物の導入に用いられ、注入量や注入の深さを高精度に制御できる方法である。半面、注入イオンはSi基板結晶の格子位置の原子を弾き飛ばし(knock on)、空孔(原子の無い格子位置)や格子間Si(格子位置の隙間にあるSi)を発生させる(イオン注入損傷)。これらを点欠陥と呼ぶが、この点欠陥は約1000℃の温度で熱処理(アニール)すると短時間で結晶が回復し、注入されたイオンは電気的に活性化される。熱処理は不純物を再分布させずに活性化させるためにより高温、短時間で行うことが要求される。


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