半導体用語集
ウェット型
英語表記:wet type
ウェット型とは 、ウェハの洗浄において純水や薬液を使用する方法である。 最近はドライによる洗浄も増えてきているが、ドライ型は技術的にまだ不完全な状態である。その理由は、ドライ洗浄の使用により、表面上に反応副生成物が残留したり、逆にパーティクルや汚染をもたらすため、現在のウェット型の代替には至っていない。
ウェット型は大別すると、バッチ型 (ウェハを複数枚一括処理)、シングル型 (枚葉型) の2種類ある。以下にバッチ型の説明を行う。バッチ型は、薬液や純水を溜める単槽、もしくは複数槽を持ち、その中に、ウェハを入れて処理を行う。ウェハを処理する方法として、ウェハを入れているキャリアをそのまま処理槽に浸積させるキャリア型、ウェハを一度治具に置き換え処理槽に浸積させる治具型、ウェハをキャリアから取り出し、ウェハをチャック (ウェハを掴む腕と手が一緒になったもの)で掴んだ状態(キャリア、治具などを使わない)でウェハを処理槽に浸積させるキャリアレス型がある。どの方法においても、ウェハを一定時間処理槽の中に浸積させるのが基本となる。バッチ型はウェハを複数枚一括処理するため、処理能力が高い反面、個々のウェハの表面状態に合わせた精度の高い処理は難しいとされる。枚葉型はウェハを1枚ずつ処理する方法である。ウェハを水平に保ちかつ回転させながら薬液や純水をウェハ上に吐出する。回転させることによる薬液と純水の置換(ウェハのリンス)スピードが速く、精密な表面状態コントロールが可能な反面、ウェハの処理能力が低い、薬液などの使用量が多くなるなどの欠点を持つ。
ウェット型は基本的に薬液と純水を使用する。薬液はFEOL (配線工程前工程)の場合、RCA社が提唱した RCA洗浄が一般的に広く使用されている。薬液とその使用方法はRCA洗浄の基本であるアンモニア過水、塩酸過水、希フッ酸と硫酸過水、オゾン水など各社の長年にわたる経験と知識から濃度や温度、処理時間など各社様々である。BEOL(配線工程)の場合、配線に使用するAl、Cuなど金属に対する腐食を抑えなければならない。そのため、有機薬液を使用するのが一般的である。有機薬液の種類は、有機アミン系やフッ素加工物系の薬剤が使用される。
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