半導体用語集

エッチングリードフレーム

英語表記:etching lead-frame

 リードフレーム材料の平板を片面または表裏両面から化学蝕刻法(エッチング)で抜くリードフレームのこと。
 リードフレームのパターンをエッチングマスクで平板上のフォトレジストに露光し,レジストを除去した部分をエッチング液による化学反応で除去する。エッチングリードフレームは,スタンピングリードフレームの金型にくらべ,マスクの変更で簡単かつ安価にフレーム形状を変更できるため,パッケージの試作,評価段階で採用される。すなわち,金型コストは高いが,フレーム単価の安いスタンピングリードフレームに移行する前段階としてエッチングリードフレームは使われる。このため,少量多品種の生産に適した加工方法といえる。また,エッチングリードフレームは,エッチングファクタの改善により微細加工が可能なので,インナリードピッチの狭い多ピンフレームに適用されることが多い。従来の多ピンASICは,エッチングリードフレームが多かったが,これは製品が少量多品種であることも影響している。
 エッチングリードフレームは,表裏からエッチング加工されるが,表側と裏側はそれぞれ別々のマスクを位置合わせして露光するので,原理的に表裏ずれが生じる。また,化学反応で加工している以上,平板の厚み方向だけでなく横方向にもエッチングされるため,サイドエッチングはゼロにならない。しかし,本来エッチング加工は,スタンピング加工のような残留応力が無いので,インナリード位置精度の高さが要求される多ピンフレームには有利といえる。また,表裏どちらか片側だけエッチング加工するハーフエッチシグ加工ができるので,たとえば,ダイパッド裏面にハーフエッチングにより凹凸を形成し,モールド樹脂との密着力を高めることが可能である。


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