半導体用語集

スタンピングリードフレーム

英語表記:stamping lead-frame

 リードフレーム材料の平板に片面から機械的に打ち抜き加工するリードフレームのこと。プレスリードフレームともいう。
 スタンピングリードフレームはエッチングリードフレームにくらべて加工費が廉価だが,打ち抜き加工に用いる金型のコストが高く,主に量産フレームに用いられる。一般にスタンピングリードフレームは,スタンピング,めっき,ディプレス(ダウンセットともいう)の工程をフープ(連続した板材)のまま行い,最後に短冊状に切断する。めっき以降の工程はエッチングリードフレームと差がないので,加工費の安さはスタンピング加工によるところが大きい。
 スタンピングリードフレームは,金型の精度が製品の精度に大きく影響を及ぼす。単純には,ストリッパで材料を押えながら,上型のパンチと下型のダイで打抜き加工されるのであるが,この際,成形されたリードには応力が残ることとなる。この残留応力の大小により,インナリードの位置精度が決定する。残留応力は,パンチとダイのクリアランス精度,ストリップ荷重,打ち抜き順序などの様々な要因によるが,金型の加工精度,組立精度が支配的な要因である。残留応力を除去する目的で,多ピンリードフレームには熱処理(アニール処理)を施すことが一般的であるが,残留応力除去率は材料の軟化量で決定するため,材料の硬度規格上,100%の除去は不可能である。他にはテープによりインナリード位置を拘束する方法もあるが,本質的に金型精度が重要であることに変わりはない。
 過去にはスタンピングリードフレームの製品には少ピンが多く,微細な加工が必要な多ピンフレームにはエッチングリードフレームが用いられることが多かったが,金型加工技術の進歩により,インナリードピッチの加工限界に差がなくなったため,現在では200ピン程度のスタンピングリードフレームも作られるようになっている。


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