半導体用語集
クーロン階段
英語表記:Coulomb staircase
単一ドットのクーロンブロッケードが顕著な領域において、素子に印加する電圧を増加すると、伝導に寄与するドット内の電子の数が1,2,3,…と増加するにつれて、電流が階段状に増加していく現象をクーロン階段という。単ードットのクーロンブロッケード(「クーロンブロッケード」の項参照)領域では、 ドット内の伝導電子の数は変化できず電流は0であるが、素子の印加電圧を増加すると、過剰な電子1個が入っては出ていくという繰り返しによって、電流が運ばれる単一電子トンネル領域になる。さらに電圧を増やすと、過剰な電子が2個まで入れるようになりさらに電流は増加する。電流が階段状に増加するためには、二つのトンネル障壁のトンネル抵抗が大きく違うことが必要である。たとえば出口側のトンネル抵抗が入口側よりも非常に大きい場合を考えると、出口側のトンネル可能な状態数によって電流が律速される。この状態数は、印加電圧に比例して増大するが、過剰な電子が1個追加されることによって急激に増加するため、階段状の電流として観測される。
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