半導体用語集

ディップ型

英語表記:dip type

ディップ型は薬液や純水を処理槽に溜めておき、ウェハをその中に浸積するウェハ処理方法である。一般的にディップ型は複数枚処理を行うバッチ方式である。ディップ型にはキャリア型 (ウェハを入れている入れ物 (キャリア) をそのまま処理槽の中に浸積させる方法)、治具型 (ウェハをキャリアから取り出し、装置内のみで使用するキャリア (治具) に入れ換え処理槽に浸積する方法) 、キャリアレス型 (ウェハをキャリアから取り出し、チャック (ウェハを直接持つ腕と手が一つになったもの) で処理槽まで運び、ウェハを処理槽内に直接置き浸積させることにより処理する方法) がある。 どの方法も、複数枚一括処理を行い、処理槽に処理液 (薬液・純水) を溜めておき、その中にキャリアごと、もしくはウェハのみを浸積させる方法であり、装置構造は比較的簡単である。ただ、キャリアレスの場合、ウェハを直接持ち運びするため、精度の高い搬送系が求められる。
ディップ型装置のメリットとして、装置構造が簡単、複数枚のウェハを一括処理できる、裏面洗浄を同時に行うことができるなどがある。逆にデメリットとして、ウェハの大口径化に伴う装置の大型化や、薬液・純水使用量の増大、クロスコンタミネーション(一度剥離した不純物がウェハを浸積中に再付着してしまうこと)の問題がある。また、装置の大型化に対する対策として処理槽を単槽化したり、処理槽そのものをできるだけ小さくする方法が取られている。クロスコンタミネーション対策は、薬液の槽内流を考慮したりするなど、様々な対策が取られている。


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