半導体用語集

バックサイドダメージ

英語表記:Backside Damage :BSD

半導体基板の裏面にシリカ微小粒子を吹きつけ(サンドブラスト法)、裏面に機械的ダメージを与え、その後の熱処理によりこの歪層に形成される転位や積層欠陥などの結晶欠陥をゲッタリングサイトとして活用する手法である。これらの結晶欠陥に熱処理の冷却過程において過飽和な金属不純物が析出し、捕獲されることでゲッタリングを行う。BSD法のゲッタリング能力は機械的ダメージの量にほぼ比例するが、その効果の持続性は短い。さらに機械的ダメージを増加させるとマイクロクラックと呼ばれる微小な割れや欠けが基板裏面に生じ、デバイス製造過程における熱処理や洗浄工程において微粒子(パーティクル)の発生源となる。そのため、微粒子に敏感なMOS LSIデバイスでは、あまり強力なダメージを基板に与えることは逆効果となることが多く、最近ではBSD法は敬遠されることもある。一方、ディスクリートデバイスやバイポーラICでは、BSD法によるゲッタリングは有効であり、BSDを付与することもある。


関連製品

「バックサイドダメージ」に関連する製品が存在しません。

関連用語

関連特集

「バックサイドダメージ」に関連する特集が存在しません。




会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。