半導体用語集

プラズマX線源

英語表記:plasma X-ray source

プラズマを利用したX線源。放電を利用したものを放電型プラズマX 線源、レーザでプラズマを生成するタイプをレーサプラズマX線源という。放電型プラズマX線源では、真空チャンパ内に向かい合う金属電極を設け、電極間に高電圧を掛けて、ネオン (Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン (Cr)などのガスを瞬間的に噴出させながら放電を起こさせると高密度のプラズマが生成される。プラズマ中のガス原子はほぼすべての電子を失い多価イオンとなる。放出された電子は高工ネルギーに加速され、これらがイオンに衝突してエネルギーを失う時にX線を放出する。放出されるX線は連続スペクトルとガス原子に特有のスペクトルを持つ特性X線が重なっている。レーザプラズマX線源では、プラズマの生成方法として高エネルギーに集光されたレーザ光を高密度のガス (高圧ガスパフターゲット)に瞬間的に照射する方法を利用している。この他、レーザを直接固体ターゲットに直接照射してX線を発生させるX線源もある。
このタイプのX線源の特徴は、放出されるX線が時間的にパルス状 (100fsから100nsくらいのパルス) となる点にある。投入エネルギーから X線エネルギーに変換される効率は高いがパルスが短いので、X線源としてのパワー (平均的な単位時間当たりのパワー) は、プラズマ生成の繰り返し周期に依存する。現状における繰り返し周波数は数Hz程度である。X線の平均強度は電子衝撃型にくらべて数倍~1桁高い。ただし、工業化には長寿命化の課題が残されている。プラズマにより電極やターゲットが溶け出すこと、およびこれらのデブリがX線取り出し窓に付着することなどが問題である。


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