半導体用語集

放射光

英語表記:synchrotron radiation, synchrotron orbital radiation

シンクロトロン放射光(SR: Synchrotron RadiationまたはSOR:Synchrotron Orbita1 Radiati)のことで、真空中において光速度に近い速度で運動する高エネルギー電子が磁場により偏向される(磁力により曲げられる)際に、その接線方向に放出される電磁波(光)。放射光は赤外線からX線にわたる広いエネルギー範囲の電磁波である。実用的な系の放射光光源により電子衝撃型X線源の2~3桁、プラズマX線源の1桁以上高い X線強度がえられるため、X線リソグラフィ用のX線源として注目されるようになった。放射光を利用した X線リソグラフィを放射光リソグラフィという。放射光の発生は1947年に米国の GE社で最初に確認された。わが国での放射光光源(一般に放射光リング、シンクロトロンリング、SRリング、SORリング、電子蓄積リングなどの呼び方をする)の開発は、東京大学物性研究所のSOR施設(1975)から始まった。その後、通商産業省電子技術総合研究所のTERAS (1981)、文部省高エネルギー物理学研究所Photon Factory (1982)、分子化学研究所UVSOR (1984)が相次いで稼働し、 それらを利用した研究が広がった。放射光の臨界波長(放射パワーが等分される波長)は、リング内電子の工ネルギーの3乗に反比例し,軌道半径に比例する。したがって、高強度の短波長X線をえるには電子の加速電圧を高くして、軌道半径を小さくする必要がる。軌道半径を小さくするには、強い磁場を発生する磁石が必要であ り、この点が小型化の鍵である。電子の蓄積は,通常線形加速器から放出された電子をブースタリングである程度のエネルギーまで加速して、蓄積リングに入射し最終エネルギーまで加速する方法が取られる。X線リソグラフィに用いられる放射光リングの蓄積電子のエネルギーは600~800MeVである。電子のエネルギーが高いほど放射光光源は大型になり、装置価格も高くなる。放射光の強度は蓄積電子の数(蓄積電流)に比例する。


関連製品

「放射光」に関連する製品が存在しません。

会員登録すると会員限定の特集コンテンツにもアクセスできます。